主な研究業績

[調査研究報告]

「心理臨床学研究評価の方向性をめぐって」

日本心理臨床学会 第22回大会自主シンポジウム (京都文教大学), 2003.9.12
代表者:實川幹朗(姫路獨協大学)
概要:臨床心理学研究方法への試論 (質問紙調査結果報告と検討)

「沖縄の村落祭祀における宗教的体験の評価」
日本民俗学会 55回年会 (山口大学) , 2003.10
代表者:實川幹朗(姫路獨協大学)
概要:心理臨床面接技法を用いた民俗調査手法の実践報告。


[シンポジウム・パネル企画・統括]

「死にざまを語る」

日本人間性心理学会第21回大会
自主企画 (神戸女学院大学), 2002.9.21
企画統括:實川幹朗(姫路獨協大学)
共同提題者:加藤清(隈病院)・鈴木研二(茨城キリスト教大学)他

概要:心理臨床家が関わる死の諸相について各々の体験的事例を通して検討した。


「精神分析の日本的変容の意義」

日本人間性心理学会第23回大会自主企画 (文教大学), 2004.9.5
企画統括:
實川幹朗(姫路獨協大学)
指定討論者:
鈴木研二(茨城キリスト教大学)他
シンポジスト:浦崎雅代(東京工業大学)・村川治彦(関西大学)他
概要:心理臨床治療方法論の日本における実践の諸相を巡って討論した。 


「心理療法と霊的治療の「統合」は可能か」

日本心理臨床学会第22回大会
自主シンポジウム (東京国際大学), 2004.9.9
企画統括:
實川幹朗(姫路獨協大学)
指定討論者:
恩田彰(東洋大学名誉教授)他
概要:心理療法と伝統的な霊的治療の近縁性を検討 (総論)。

 
‘Soul of Materia and Healing of Psyche in Japanese Belief and Customs  (1)(2) ’
IAHR Tokyo 2005 第19回国際宗教学宗教史会議世界大会 (赤坂プリンスホテル/東京), 2005.3.28
パネリスト:小島瓔禮(
比較民俗学会会長/琉球大学名誉教授)・渡辺豊和(イワクラ学会会長/京都造形芸術大学教授)・平岡昇修(東大寺勧学院長)・賀陽濟(精神分析家/田無神社宮司)・Charles Long(宗教史学者/カリフォルニア大学サンタ・バーバラ校名誉教授)他
企画責任:實川幹朗(
姫路獨協大学教授)
Abstract: The aim of this symposium consists of two parts(4 hours
) and is ultimately designed to reconsider the concept of ‘materia’ or matter in religious activities and human life in general.  
   Today, current understandings of matter are inclined to regard it as a simple mass of particles obeying scientific laws, or mere instruments for our benefits.  But, in Japanese culture, it is quite natural to perceive mental or psychical powers in everyday materials around us.  Our religious attitude is basically constructed thereupon.  In short, a ‘Panpsychism.’  The souls or spirits in natural materia are both beneficial and evil: there is no distinct separation between benefit and evil nor good and bad.  In Japanese traditional ways of beliefs, we cannot insist on autonomous living,]but it is everything surrounding us that mages us live and cured.  
   In the first session, we are to depict some typical cases of the traditional religious customs.  And the second part consists of theoretical discussions.
   The Deities in Japan are not supernatural or transcendent, but intra-natural or rather immanent in materia.  It is not true that we idolize simple materials by the projections of our spiritual notions (animism).  The modern concept of matter is by no means proved as an eternal truth, with the mind-body problem unsolved, but derived from the Judeo-Christian worldview that rejects materia for spontaneity and activity living it the only way to obey the reason and the law.  In Japan, mankind is on the equal level to the surrounding matters (animals  and plants), and for himself composes the environment, which explains the system of ancestors or even living human beings turning into gods among with natural deities.  In this worldview with powers of mutual formations and hearings, there are no discriminations and classifications that might justify the systematic invasions and oppressions in the history.

 


 
「心理療法と霊的治療の「統合」は可能か ⑵」
日本心理臨床学会第23回大会 自主シンポジウム (京都大学), 2005.9.5
企画統括:實川幹朗(姫路獨協大学)
共同提題者:賀陽濟(田無神社)・松本京子(松本医院)他

概要:心理療法方法論再構築の検討 (各論:事例検討) 。

「心理療法と霊的治療の「統合」は可能か ⑶」
日本心理臨床学会第24回大会 自主シンポジウム (関西大学), 2006.9.15
企画統括:
實川幹朗(姫路獨協大学)
提題者:
酒木保(宇部フロンティア大学)・賀陽濟(田無神社)・松本京子(松本医院)他
概要:不登校事例に基づく心理療法方法論の多様な枠組の再検討 (各論:教育臨床事例検討 )。

パネル「「社会貢献」の霊的次元 -日本仏教からの再考-」
日本宗教学会第70回 学術大会 (関西学院大学), 2011.9.4
パネル発表者:平岡昇修(東大寺勧学院)・坂井祐円(新潟県立看護大学)・藤腹明子(淑徳大学)他
コメンテーター:實川幹朗 (姫路獨協大学)
概要:日本仏教を社会資源として現代的に活用せよとの提案があるが、そこには日本ならではの歴史的展開のなかでの霊的(スピリチュアル) な次元へのまなざしが看過されてはいないだろうか。その疑問に基づき、現代に生きる仏道の現実の有り様を祈禱・供養・医療の観点から、社会貢献のあり方への再考を求めた

 パネル「大震災の問う物質と霊魂 -日本仏教再評価の一環として- 」
日本宗教学会第71回 学術大会 (皇學館大学), 2012.9.9
パネル発表者:杉岡信行(近畿大学)・永原順子(高知工業高等専門学校)・實川幹朗(姫路獨協大学)他
コメンテーター:森岡正芳(神戸大学)
概要:近代宗教学におけるプロティスタント由来の内面主義の墨守をいかに脱することができるのだろうか。克服されるべき、また資源を採取すべき対象として自然を見做す志向とは対置される、自然との対等な付き合いを志向するエコロジカルな思潮に繋がる仏道の営みの中には、〈場(環境)〉の癒しの力が見いだされる。知識体系としての「仏教」ではない「仏道」の営みは、「3.11」を超えてなお、世界の万物が共に生き延びていくための「臨床」的方法論となり得るのではないか、との問いを提示した。

日本人間性心理学会第31回大会 大会準備委員会企画シンポジウム「生死に寄り添う臨床 -3.11後の時代へ-」
日本人間性心理学会 第31回大会 (宇部フロンティア大学), 2012.9.23
基調講演者:鎌田東二(京都大学こころの未来研究センター)
発題者:鈴木研二(茨城キリスト教大学
)・坂井祐円(新潟県立看護大学)・藤腹明子(仏教看護・ビハーラ学会会長)
大会準備委員長:酒木保(宇部フロンティア大学)
企画・統括:戸田弘子(宇部フロンティア大学)
概要:「臨床」は語源的に、死の床に侍る含意がある、宗教的な意味合いの強い語であったとされている。人間性心理学が旨とするのは、健康な人間の成長を支え見守っていく方法論であり、病への直接的なケアや治療を第一義の役割としてはいないと見做されて来た。しかし、「3.11」の体験が、死が如何に身近なものであったのかという現実を、私たちに突きつけた。よりよく生きることはよりよく死ぬことである。共生は共死でもある。生死にしっかりと寄添っていくためには、心理療法家には何が求められているのか。第一線の宗教学者をはじめ各領域の第一人者各位からの提言を請うた。

パネル「こころの医療と宗教 -慈悲と支配を巡って-」

日本宗教学会第72回 学術大会 (國學院大学), 2013.9.8
パネル発表者:
杉岡信行(近畿大学
)・妹尾諭(大阪経済大学)・實川幹朗(姫路獨協大学)他
コメンテーター:津城寛文(筑波大学)
概要:30年前Illichが警告した「医療化」社会が到来し、今日の医療は宗教と同源・不可分であった自らを忘れているかのようである。歴史を遡れば、医療は仏教と倶に渡来し、四箇院・光明子伝承を残し、薬師信仰が広がり、「医は仁(儒者の)術」となる近世以前は僧形の者が担う職域であった。近代医療(臨床医学)は 自然科学(基礎医学)に基づき測定可能で再現性・論理的整合性を備えることが期待される。しかし、両者の微妙なずれは否めず、昨今頻りにevidence based medicine が強調される。因果律に基づく決定論は、単一原因としての神の存在が自然現象の解明に適用されたことに由来する。資本主義と同じく、近代医療には一神教の〈支配〉が浸潤している。これが「肉体」を蔑む傾向となり、ロボトミーや電気ショック療法が医療者の善意に基づき行われてきた。そのような「善意」と生きとし生けるものへの慈悲との間に断絶があることが否めない。


※これら学術団体での研究活動の他、近年は、社会貢献活動として、宗教施設(寺院・教会)における臨床心理士による無料相談、子どもの育ちに関わる無料講演会、精神保健福祉受益当事者・支援者との交流会等を、NPO法人メンタルヘルス研究所(酒木保代表)からの資金援助を得て行ってきた。